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薬剤部

釧路労災病院薬剤部の理念と基本方針

理念

薬の専門職として、心ある良質な医療を提供します。

基本方針

1.正しい調剤と薬の適正使用・管理を行います・・(物)
2.安全・安心な医療を提供します・・・・・・・・(心)
3.各々が成長と貢献を目指します・・・・・・・・(人)


専門薬剤師・認定薬剤師(2017.4)

専門薬剤師・認定薬剤師のご紹介

釧路労災病院の専門薬剤師・認定薬剤師をご紹介します

日本医療薬学会認定・指導薬剤師・・・薬剤部長 松田 俊之
日本医療薬学会は医療薬学の進歩及び普及を図り、国民の福祉の向上に寄与することを目的としており、会員数も1万人を超える大きな学会です。医療及び薬学の大きな変革の中で、社会から強く求められている科学的で専門的な薬剤師業務や医療現場からの先進的な薬学研究を推進しており、医療に携わる全ての薬剤師・薬学関係者の基盤となる学会です。本学会では、医療薬学分野における実務経験に基づいた一定水準以上の知識・技能を兼ね備え、さらに学術活動・研究活動の実績を有する薬剤師を「認定薬剤師」として認定しています。当院はその「研修施設」の認定を取得し、私はその研修指導を担う「指導薬剤師」を委嘱されています。当院では、薬剤部員を中心に実務経験を積みながら認定薬剤師としての研修と学術・研究活動を活発に行っています。
認定実習指導薬剤師(日本病院薬剤師会)・・・薬剤副部長 荒井 宏人
医療、保健、福祉等における社会的ニーズに貢献できる薬剤師育成の観点から、「薬剤師として求められる基本的な資質」を備え、「安全で有効な薬物療法の提案とそれを実践・評価できる能力」および「チーム医療・地域医療への参画能力の修得を目標とします。実務実習では医療現場における薬剤師の役割を実際に体験してもらいます。その中でも、臨床に係る実践的能力を培うために以下の代表的な8疾患(がん、高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管障害、精神神経疾患、免疫・アレルギー疾患、感染症)が規定されています。それら全ての疾患において、SBOs(到達目標)を確実に達成できるような実習プログラムを提供しています。また、当院及び当地区では、実習生が様々な機能を有する病院・薬局での実習を経験し自分の故郷に帰郷して実習を行う「ふるさと実習」を推進しています。これにより、実習生は自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的負担を軽減しつつ、生まれ育った地域の医療及び医療提供体制を学ぶことができます。
是非、釧路をはじめとする道東出身の多くの薬学生の皆さんに、当地区での病院・薬局実習を行っていただくよう心よりお待ちしています。
がん薬物療法認定薬剤師(日本病院薬剤師会)・・・薬剤副部長 荒井 宏人
がん医療の進歩に伴い、早期にがんが発見され手術や治療が開始されるケースも増え、抗がん剤の投与を受ける患者さんの数は年々増加しています。近年は正常な細胞への影響を少なくし、がん細胞へより大きな効果を与える抗がん剤が次々と開発・発売され、がん薬物療法は高度化・多様化・長期化しています。
一方、治療を受ける患者さんに苦痛を与える副作用については、副作用を予防する薬や辛さを軽減する薬の開発などにより、以前より患者さんへの負担が軽減され、より長く治療を受けることができるようになってきています。
このような背景により、がんの薬物療法は個々の患者さんの目的や生活環境に応じた治療が選択できるようになってきており、適切な薬剤選択や副作用の予防・対策がより早期から行われることが重要になってきています。その中でがん薬物療法認定薬剤師は、各職種が専門性を生かした医療チームに加わり、チームの一員として患者さんに最適な医療を提供する役割を持ち、以下のような業務を行っています。
  • 医療チームの中で、医師・看護師などの医療チームスタッフと個々の患者さんにとって最適な薬物療法を協議し実践する
  • 患者さんやご家族に対し、薬物療法のスケジュールや副作用についての説明を行う
  • がん薬物療法を行う際に発現する副作用を予防・軽減・解消できるよう医師と協議する
  • 患者さんやご家族、医療スタッフの疑問や不安の解消を支援する
  • 薬剤部スタッフへの情報提供・教育・育成を行う
治療を受ける患者さんやそのご家族にはそれぞれの考え方や生活環境があり、長期に治療を受けていただく際にはそのような背景への理解が重要になります。また、医師が選択する治療方法や看護師が選択する投与方法・器具類などについても、その選択を理解するために最新の知識が必要になります。
日頃から患者さんやご家族、医療スタッフとのコミュニケーションを密に図り、意思の疎通を円滑にし、薬剤師の立場から治療や療養をサポートするよう心掛けています。
感染制御専門薬剤師(日本病院薬剤師会)・・・薬剤部長 松田 俊之
感染制御専門薬剤師は、感染制御に関する高度な知識、技術、実践能力により、感染制御を通じて患者が安心・安全で適切な治療を受けるために必要な環境の提供に貢献するとともに、感染症治療に関わる薬物療法の適切かつ安全な遂行に寄与することを目的としています。当院では、感染制御をチーム医療として実践しています。すなわち、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師がチームとなってそれぞれの専門的な職能を生かして、院内の感染制御を行っています。その中で、薬剤師は特に抗菌薬及び消毒薬の適正使用の推進を図るために医薬品の薬理作用及び体内動態とエビデンスに基づいた感染対策を十分理解した上で、患者個々の症状や状況に合った薬物療法や感染対策を医師などの他職種に積極的に提案しています。また、抗菌薬には不適切に使用されることにより微生物に対する効果が減弱する「耐性化」という問題があります。将来に渡って抗菌薬の効果を維持していくために、毎月抗菌薬の種類ごとの使用量を把握して適正使用が行われているか検討しています。
HIV感染症薬物療法認定薬剤師(日本病院薬剤師会)・・・主任薬剤師 高橋 道生
当院は2007年にエイズ治療中核拠点病院の指定を受けています。私は2014年にHIV感染症薬物療法認定薬剤師に認定されました。約30年前旅先の本屋で、赤ちゃんが「エイズ」になった理由が、自分がHIVに感染しているのが原因だったと分かった母親の手記を読んだ事が「エイズ」に関心を持つきっかけでした。世の中に「こんなに残酷な病気があるのか」と思いました。
北海道の2015年までの累計では、AIDS(後天性免疫不全症候群)患者とHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者数の合計が429人と報告されています。当院にも20人を超えるHIV感染者が治療を受けています。当院のHIVの治療はHIV運営委員会を中心に医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、心理判定員、MSW、医事課、会計課、総務課などの医療従事者がチーム医療を行っています。HIVの治療はARTと呼ばれ、3種類の抗HIV薬を一生涯服用し続けるとAIDSの発症を抑える事が出来ます。薬剤師は生活習慣・免疫レベルやウイルス量等の検査データ・他の処方薬との飲み合わせ等を患者と共に考え、3種類の最適な薬を選択する手助けをして、副作用・食事やサプリメントの影響・飲み忘れた場合等々の服薬指導を行い、安心して抗HIV薬を服用して頂くように努めています。
現在HIVの治療は進歩し、約30種類の抗HIV薬が発売されています。中には1日1回1錠のみの服用でAIDSの発症を抑えることが可能な合剤もありますし、早期に治療を開始すれば非感染者とほとんど同じ生命予後が見込まれるまでになりました。HIV感染の早期発見の為に積極的に「HIV抗体検査」を受けましょう。
「1日1回1錠服用の合剤の抗HIV薬」-ACC診断と治療のハンドブックより-
日本糖尿病療養指導士・・・主任薬剤師 工藤 優子
当院には、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師のCDEJ(Certified Diabetes Educator of Japan)がいます。糖尿病は、他の病気と違い、自己管理が重要な病気です。この自己管理(療養)を、指導する医療スタッフが、CDEJです。CDEJは、糖尿病に関する幅広い専門知識を持ち、患者さんの療養指導全般を支援しています。
当院では、毎週木曜日に、CDEJが、講師となり糖尿病教室を開催しています。糖尿病と言われたら、正しい知識を得るために又は、悩みを相談しに参加してみてはいかがですか。
認定栄養サポートチーム専門療法士(日本静脈経腸栄養学会)・・・薬剤師 矢澤 敏
NST( Nutrition(栄養)Support(サポート)Team(チーム))とは、多職種(医師・管理栄養士・看護師・薬剤師・臨床検査技師・言語聴覚士など)が連携して栄養障害のある患者さんへ適切な栄養療法が行われているかをチェックし、適切かつ質の高い栄養管理を提供するためのチームです。栄養状態が不良の場合、術後の創傷治癒の遅延、感染症の罹患率の上昇などが報告されており、NSTの活動により栄養状態の改善は勿論のこと、入院日数の短縮や疾患の治療効果の底上げに寄与するとされています。当院では多職種が協力して、毎月第2・第4火曜日にカンファレンス・回診を行い、最適な栄養療法を提供できるよう検討しています。薬剤師の役割は、個々の患者さんの薬歴を確認し、治療薬と栄養製剤との相互作用の回避(例:ワルファリンとビタミンKなど)、病態に応じた適切な輸液・経腸栄養剤の処方提案を行うことで、薬剤師の視点から適切な栄養療法をサポートするとともに、薬剤の投与速度や投与ルートの提案、薬剤による副作用の早期発見など薬物療法に関する提言も併せて行っています。また、定期的に開催される院内研修会の講師も務めています。
認定医療情報技師(日本医療情報学会)・・・薬剤師 安藤 幸彦
医療分野において、医療の効率化、標準化、医療に関する情報開示のためにオーダエントリシステムや電子カルテ等の医療情報システムは必要不可欠の要素となっています。薬剤関係業務においても、医療情報システムを活用し、より質の高い安全な薬物治療を提供していかなくてはなりません。
医療情報技師は、医療情報システムに蓄積される情報から有用な情報を引き出し医療の効率化や安全、質の向上につなげていくことが求められています。

資格・研修修了等

研修施設認定の取得状況

資格研修施設名認定期間
日本医療薬学会認定薬剤師研修施設2016年1月1日より
日本病院薬剤師会HIV感染症薬物療法認定薬剤師研修施設2017年4月1日より
日本医療薬学会がん専門薬剤師研修施設2017年1月1日より
日本医療薬学会薬物療法専門薬剤師研修施設2017年1月1日より

専門・認定薬剤師等の取得状況

2017年4月現在
資格・研修有資格者数
日本医療薬学会指導薬剤師1
日本医療薬学会認定薬剤師1
日本薬剤師研修センター認定薬剤師7
日本病院薬剤師会認定実習指導薬剤師2
日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師6
日本病院薬剤師会がん薬物療法認定薬剤師1
日本病院薬剤師会感染制御専門薬剤師1
日本病院薬剤師会HIV感染症薬物療法認定薬剤師1
日本糖尿病療養指導士1
日本静脈経腸栄養学会認定栄養サポートチーム専門療法士2
日本医療情報学会認定医療情報技師1

薬剤部の部門紹介

薬剤部門のスタッフ

薬剤師17名
薬剤助手1名

調剤業務

 調剤室は広いスペースが確保されており、約1200種類の薬剤を取り扱っています。
 そして最新鋭のアンプルピッカー(自動注射薬払い出し機器)や調剤支援システムの導入により安全かつ確実な調剤を行っています。



無菌調製業務

 中心静脈からの栄養点滴は連続的かつ長時間となります。 こうした点滴注射薬は細菌汚染を避ける必要があるため クリーンルーム内で薬剤師が無菌的に調製しています。 またこれらの点滴内容についても薬剤師が確認を行っています。



がん治療支援業務

 がん治療においては治療計画から検査結果に至るまで薬剤師が総合的に確認を行なっています。また、抗がん剤は全て安全キャビネットと呼ばれる専用の設備の中で安全かつ無菌的に調製する事により患者様のがん治療の支援を行っています。



病棟薬剤業務

 入院中の患者様に投与される薬について病棟担当の薬剤師が薬持参薬の内容や飲み合わせ、薬の用法用量や効果・副作用などを確認しており、他の医療スタッフと協力して患者様の薬による治療が安全かつ確実に実施されるように支援しています。
 また、薬の効果や飲み方・使い方、注意点などについて服薬指導など通じて患者様に分かりやすく説明しています。



チーム医療

 院内には疼痛緩和チーム、栄養サポートチーム、感染対策チームなどといった様々な職種により構成される医療チームが活動していますが、薬剤部ではこうした医療チームに回診・カンファレンスなどを通じて積極的に参加し、患者様の治療支援に深く関わっています。